千葉県 佐倉市 フォトコンテスト 公益社団法人 佐倉市観光協会

今年の募集テーマが凝った題名で応募者がかなり苦労したのかなと思われました。
当然の事ながら、よく理解して腕を発揮された良い作品もあったし、又苦しまぎれの作品もあって、審査する方も大分勉強させられました。
今迄の様にイベントの写真や名所、有名地、お祭り等、毎回の見慣れたものが少し、カメラマンの視点で佐倉を見つめた作品に良いものがあり、応募数のわりに収穫があったのではないでしょうか。努力したのだが応募要項を消化しきれなく、選にもれたものもあり惜しまれます。
今回の入賞作品はどちらかというと、自身のイメージをさらりと表現した様で、力作というより、品の良い雅趣に富んだ佳品でした。

展示場所	展示日程	休日
JR佐倉駅コンコース Google Mapで見る	3月10日（土）～ 3月29日（木）	無休
佐倉市立美術館 1Ｆカフェ脇 Google Mapで見る	5月2日（水）～ 5月27日（日）	月曜
イオン臼井店（レイクピア臼井） Google Mapで見る	7月3日（火）～ 7月22日（日）	無休
風車（2階）（佐倉ふるさと広場） Google Mapで見る	10月上旬～10月下旬 （コスモスフェスタ開催期）	月曜
西志津ふれあいセンター（2階ギャラリー） Google Mapで見る	12月8日（土）～ 12月13日（木）	第2・4月曜

※やむを得ない事情により通知なく日程が変更になる場合がありますのでご了承ください。

最優秀賞
画題	悠久の特等席
撮影場所	旧堀田邸内
撮影者	新田　幸雄氏
新田さんの「悠久の特等席」は堀田邸内から窓越しに紅葉を大胆に単純に狙った作品で見事な構図です。そのほとんどを障子と紅葉にまとめた為に見る人に直接、上品さが伝わり気持ちよく見られます。 撮影時間がとても良く、障子の色が大変良い濃度になっています。デジタルは逆光で写すと障子や畳がきたなく写るのですが、良い時間帯だったのが正解でした。 手前の座布団が同系色なので部屋の静かさが出ています。これは幸運でした。 美しい木漏れ日と外の紅葉の対比が見事に調和して心地良く、大木の木肌の濃度も柔らかく、紅葉の色も淡く、誠に優しい色調です。総てが日本調で格調高い仕上がりで優秀な作品として申分ない出来映えです。

優秀賞
画題	夫婦旅
撮影場所	ひよどり坂
撮影者	松本　隆信氏
松本さんの「夫婦旅」は映画のワンシーンを見る様な画面と題名でとても凝った作品です。非常に高い技術で写されました。暗い場所でデジタルの性能を巧みに引き出し、更にシャッターチャンスは最高です。 男性が先に行き、女性が半歩下がってついて行く、踏み出した赤い鼻緒の草履のぶれが何とも云えぬ動きと中年の女の美しさを引き出しています。杖の扱い、笠のバランス、映画の一コマの様に完璧です。画面構成が右に寄っていますが、旅人の道程を暗示させる意味にとれて、とてもお洒落な表現です。廻りを囲んだ竹の林と坂道を辿る、旅の夫婦の無事を祈りたいです。

優秀賞
画題	師走
撮影場所	麻賀多神社
撮影者	伊藤　篤氏
伊藤さんの「師走」は茅の輪の前を神職が急ぎ足で通り抜けようとしています。 此れは多分、１２月の大祓いの行事かもしれません。神社裏の銀杏の木が寒々と葉を落としているので、師走の風情があります。 神職の顔は見えませんが、その動き方で、これも師走らしく、又、人気もないのも師走の寂しさがあり画面全体で師走を表現しています。さりげなく写しているようですが、輪を力強く前面に置き、寒い青空に突き抜ける様に、銀杏の枯れ枝が無表情に広がっていて、師走を物語っています。とても良く計算された作品だと思います。 此の青空はデジタル特有の色になってしまった様ですので、もう少し柔らかく表現したら。もっと良くなったと思います。

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